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死んだねずみの舞踏会死んだねずみの舞踏会
昔も今も、何も変わらないし、終わらない。 過ぎ去った時は戻らず、失ったものも戻らない。
       BGM : Mad World- Gary Jules


                                     Mad World lyrics

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おじいちゃんち。

父方の祖父、父の父の家は、道に面して建っていた。
時折、牛臭い風が吹き抜ける道は、両脇を土塀で囲まれ、裏の田んぼと山に続いていた。
家の東側には、幅1.5mほどの川が流れ、道然とした石橋が掛かっていた。
石橋の向こう側は、昔ながらの商店や古い家が集まっている地域で、
中心の小高い丘の上には神社があり、途中には小学校があった。
対してこちら側は、農作業に行く道すがら、通り過ぎる場所。
村はずれだった。

父方の祖父、父の父は、商家の長男だった。
祖父が日々を過ごした家、本家は、神社へと続く階段の真下、
ちょっと開けたところに面した、商店が連なる通りの、始めにあった。
しかし、戦争が始まった。
大阪までの遠い道のりを、今のように自動車があるわけでもなく、
祖父は自転車で往復し、米を運んだ。
そんな祖父にも招集令状は来たが、招集されて間もなく、祖父は帰された。
失明。

それ以来、祖父は、村の外れの家に住むことになった。



建物の位置関係は私自身の記憶によるものだが、失明したタイミング、離れへ移ったタイミングについては、父からの伝聞であり、また、折に触れてのいくつかの話をまとめたものなので、記憶は曖昧。
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家庭訪問で、先生が家にやって来た時。
信用金庫のおじさんが来た時。
大家さんが来た時。

子供がよく言われる言葉、「あっちに行ってなさい」。


新聞や電気、ガス、水道の集金に、人が来た時。
母の友達が、久しぶりに遊びに来た時。
学研のおばさんが来た時。

子供がよく言われる言葉、「あなたは出てこなくていいの」。


遅くなった父が、やっと帰ってきた時。

子供がよく言われる言葉、「早く部屋に行って、寝なさい」。
または、「話があるんだから、出てこなくて良いの」。


祖父母が、裏の畑で採れた野菜を、トラックの荷台いっぱいに積み込んで持ってきた時。
近所の友達が、遊びに誘ってきた時。

子供がよく言われる言葉、「部屋に行って、宿題をしなさい」。


私は、
誰の目にも触れて欲しくない、隠しておきたい存在。
出来ることなら、存在しなかったことにしたい存在。

だから私は、
深海魚のごとく、息を潜ませる。
ある晴れた日に…
ランドセルを背に、緑の農道を、家へとたどる。

青い空。空には、こいのぼりが泳ぐ。
今日のこいのぼりは、何匹?

吹流しと、
真鯉と緋鯉と子鯉が3匹、計5匹。
今日の天気は、晴れ。
すっきりと晴れた、五月晴れ。
今日なら、多少どんなことが起きても、許されるでしょう。

吹流しと、
真鯉と緋鯉と… 以上、2匹。
今日の天気は、晴れ、時々くもり。
そんなに悪くはない。余程のへまをしない限りは、大丈夫。
でも、へまをしちゃった時の保障はないので、細心の注意が必要。


冬一番のおたのしみは、コタツで食べるみかんです。寒くなり、みかんが箱で売られるようになると、少しうれしくなります。「暖かいコタツで食べるみかん」は、最高ですから。

…というわけで、頻繁にコタツの外に出たくありませんから、箱から適当にいくつか、コタツの側に持ってきて食べるのですが、しかし、これを横取りする人がいます。
母です。

いわく、
え・・みっちゃんの選んだみかんは、甘いから。」
「私が選んだら、いつもすっぱいのばかり当たるから、嫌だ。」

…自分で、甘いみかんを見分けられるようになってください。

ジュース、または飲むヨーグルト…
それは私たち姉妹にとって、例え目の前にあったとしても手の届かない、
蜃気楼のようなものだった。

母は、とにかく「ジュース」というものを買ってくれない人だった。
「甘いものばかり飲んでいると、糖尿になる」というのが口癖で、私たち姉妹の要望を
いつも、ことごとく却下していた。
大叔父(おおおじ=祖父の弟)が糖尿病になったから、
血縁である私たちもなる可能性があるので、気をつけなさいというのだが、
理解できるようで釈然としないこともあった。

例外的に、お客様がみえる時と、(なぜか知らないが)親がその気になった時だけ、
買ってもらえたが、その時も勝手に飲んではいけなかった。
飲む前に、その都度、母にお伺いを立てる必要があった。
それでOKがもらえたら、飲んでも良いが、勝手に飲もうものなら延々4時間は
関係あることないことひっくるめて、お説教されることになる。

そして、その「お伺い」を立てるのが、また微妙で…。
間違ったタイミングでお伺いを立ててしまうと、勝手に飲んだわけでなくても、
ロングセッキョーとなる。
そのため、せっかく買ってもらえたとしても、お伺いを立てるタイミングを見つけられないうちに、
冷蔵庫内で期限切れを向かえることもしばしば発生し、、
「飲まないの? 要らないんだったら、もう買わないよ!」となる。
子の心、親知らず…。

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